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しっとくよもやまばなし・・・・・
武士の命である刀身と柄を結ぶ大事な命綱、それが「目釘」です。
その重要性は、刀を扱う皆さんは十二分に認識しておられると思いますが、改めて
書いてみましょう。
目釘は、かつての戦闘時は勿論のこと、現在でも試斬や日頃の稽古で居合刀や
真剣を振る方は、常日頃から十分チェックしておくことが肝要です。
目釘が擦り減ったり、折れ目や、緩んでいたら大変です。刀身が抜け飛び、己自身
を傷つけるばかりでなく、他人を傷つけようものなら取返しがつきません。
「目釘は竹に限るべし」と言われています。
目釘に用いる竹にも条件があります。古来いわれていることは、まず竹の選び方。
窪田清音が書いた「刀装記」から引用すると、「竹は、三~五年経たる南表の日向
に生えたる竹の、土際より三寸程上一尺の間の、日向の方を用ゆべし。竹はいかにも
太く厚きを選ぶべし」
これを何年か空干しにしてよく枯らせた古竹が良いといわれます。昔の農家にある
囲炉裏に掛けてあった自在鉤用の煤けた竹が良いといわれましたが、今はほとんど
見つからないでしょうが・・・
作り方は「皮をうすく去り、肉を取りて竹のキワを丸く削り、肉のかたちが無き迄に
すべし」
こうして削った目釘を目釘穴に打ち込むときは、「皮のかた(方)を刃がた(下向き)
に向わせてうつべし。皮のかた刃にあたれば目直にたち、横に力を受る故もちよし」
と言われております。
その目釘を受ける「目釘穴」ですが、「目釘は一所にてよけれども、中に短きものは
(中子ーなかごが)二所うつべし。強くものに度々当るときは、刃がたのなかご先破るる
ことあり。また目釘は柄中より鐔元により(寄り)たる方よし」といっております。
よく古い刀には、目釘が2つ、3つ空いたものが見られますが、重ね厚く、重いものや
戦いで斬撃戦を前として2つ空けたものもありますが、磨り上げて刀身を短くしたため
目釘穴が合わなくなり空けたもの、柄拵えの関係等々の都合で2つ、3つ空けたもの等、
いろいろあるので刀の鑑定にも絡んでくるものです。
とにかく、日頃から刀を扱うとき、特に大会や演武のときなど、
始める前かその日の朝に必ず目釘を確かめる習慣を
つけることが大切です。
